知恵と啓示の御霊

◆エペソ人への手紙1章17節~19節

1:17 どうか、私たちの主イエス・キリストの神、すなわち栄光の父が、神を知るための知恵と啓示の御霊を、あなたがたに与えてくださいますように。
1:18 また、あなたがたの心の目がはっきり見えるようになって、神の召しによって与えられる望みがどのようなものか、聖徒の受け継ぐものがどのように栄光に富んだものか、
1:19 また、神の全能の力の働きによって私たち信じる者に働く神のすぐれた力がどのように偉大なものであるかを、あなたがたが知ることができますように。

◎メッセージのポイント

「私たちは、父なる神によって選ばれ、御子イエス・キリストによって贖われ、聖 霊によって証印を押されたもの者です。」というのがエペソ人への手紙1章3節~14節のテーマでした。15節~23節は、聖徒たちが(もっと深く)神を知 り、将来の希望と、彼らを通して働く神の絶大な力を知ることのできるようにとのパウロの祈りから始まっています。

Ⅰ.神を知るための知恵と啓示の御霊

◎すべての祝福は、私たちの父なる神を知ることを通して与えられます。

1.神を知る

神を知るとは、体験的に知る、人格的に知るということです。有名人をテレビや新聞を通して 知っているの と一緒に暮らしている父親を知っているのと、その知り方はまったく違います。20年も結婚生活を送っていて夫や妻の意外な面を知って新しい発見をすること はないでしょうか。結婚生活が一生をかけてパートナーのことを知るプロセスであるのと同様に、信仰生活も一生をかけて私たちの父である神のことを知るとい うことにおいては同様です。

2.知恵と啓示の御霊

◎聖霊が働かれる時に、私たちは霊的な現実を見ることができるようになります。

啓示を表すギリシャ語 は、もともとは「覆いをとる」という言葉です。ちょうど演劇の幕が上がって、美しいセットを背にした俳優、女優たちが目の前に現れるのに似ています。私た ちの目に隠されていたものが突然姿を現すのです。私たち罪を持った人間の目には覆いがかけられていて、創造主である神様がどのような方かを見ることができ ないのですが、しかし、聖霊が働かれるならば、その覆いが取りのけられ神様を知ることができるようになると聖書は教えています。キリストが生きておられ る、創造主が私たちひとり一人に深い関心を持ち愛しておられること、私たちのために全てに優る良きご計画を持っておられること・・・。聖霊が働かれる時 に、覆いが取りのけられて、あなたのために用意された全てのうるわしいものが見えるようになるのです。

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3.神の召しによって与えられる望み

◎キリストを信じる者たちには、試練の中を通されても希望に満ちた旅が約束されています。

休暇を取って旅行をする時に、私たちはいろいろと旅行先を調べて旅行会社に連絡したり、あるいは自分で航空券やホテルを手配したりと、準備をしま す。実際に旅行にでかけるまでの準備の期間も、インターネットやパンフレットの写真を見たり、説明を読んだりしながら楽しい旅行に思いをはせてワクワクす るのではないでしょうか。クリスチャンはこの地上では旅人のようなものだと聖書は語っています。目的地を知らないで旅行に出かける人はあまりいないと思い ます。どこに着くか分からずに、あるいは関心も持たずに、旅をしているならば、それは彷徨(さまよ)っているのであって、旅をしているとは言えません。不 安にかられ楽しむこともできないでしょう。私たちの人生の旅は決して平たんで楽な旅ではありません。さまざまなチャレンジに遭遇する冒険の旅です。しか し、キリストを信じている者にとっては、希望のある旅なのです。なぜならば、やがて喜びに満ちた永遠の我が家に帰っていくことを知っているからです。

Ⅱ.神のすぐれた力

◎神の絶大な力は、私たち信じる者を通して現されます。

神のすぐれた力とは、何もないところに新しいものを生み出すことのできる創造的な力です。また、口語訳、新共同訳では「絶大な」という言葉を使って いますが、人間の限界や理科を超えた超自然的な力、誰も対抗することのできない圧倒的な力です。そして、なんとこの神のすぐれた力が、私たち信じる者を通 して現されると聖書は語っているのです。

また、わたしたち信仰者に対して絶大な働きをなさる神の力が、どれほど大きなものであるか、悟らせてくださるように。(新共同訳)