◆コロサイ人への手紙2章6節~7節
2:6 あなたがたは、このように主キリスト・イエスを受け入れたのですから、彼にあって歩みなさい。
2:7 キリストの中に根ざし、また建てられ、また、教えられたとおり信仰を堅くし、あふれるばかり感謝しなさい。
この個所は2015年の指針聖句です。この短い聖句に、私たちに対して、キリストにあって歩みなさい、根ざしなさい、建てられなさい、信仰を固くしなさい、あふれるばかりに感謝しなさいとの五つの命令が語られています。今回北海道で過ごした1週間の間に「キリストに根ざしなさい」そして「感謝しなさい」という二つの個所が何度も心に浮かんできました。最近続けて祈りについて学んでいますが、他の命令もそうですが、「キリストに根ざすこと」と「感謝すること」この二つはディボーションに欠かせない大切な要素だと思います。
Ⅰ.キリストの中に根ざしなさい
パウロがこの手紙を書き送ったのは獄中からでした。身体的な自由が奪われた状況で書かれた手紙であることに注目すべきです。それぞれの置かれている状況は違いますが、私たちはみなさまざまな制限の中で生きています。仕事や結婚生活によって、私たちはある意味拘束されています。歳を取ると、若い時と同じようには活発に活動できないでしょう。人によって程度は異なりますが、だれでも経済的な制限の中で生活しています。でも、パウロのように囚人生活を送っている人はこの中にはいませんね。余談になりますが、村岡先生は数年前から教誨師として刑務所を訪問しています。そこで出会う受刑者たちは聖書の話しをとても良く聞いてくださるとのことでした。
私たちがみな大なり小なり、さまざまな制限の中で生きています。私たちの置かれている状況は時と共に変わります。しかし、どんな状況に置かれていても、聖書は私たちに対して「キリストに根ざして生きなさい」と命じているのです。パウロの生活のすべては獄の壁の中で行われていました。彼には外に出る自由はなかったのですが、誰よりも深くキリストに根を張っていたのです。
キリストの中に根差すとは、「みことば(キリストが語られているように)に生きること」です。みことばが私たちの心に根差すことであり、私たちがみことばに根差して生きることです。人間や人間の創りだしたもの、何か別の教えではなく、初めに 聞いた単純な福音の真理に根差して生きていくこと、キリストご自身に結び付けられて生きていくことこそが大切です。木はその成長に合わせて根を伸ばしていきます。大木は何百年もかけて地中に深く広く伸ばした根によって自分を支えています。目に見える働きよりも、見えない関係(根)の方が大切です。根が浅ければ、どんなに大きく見える働きも簡単に倒れてしまうからです。北海道に行くと、広い草原や畑の中ところどころ一列に木が植えられ防風林が作られていま す。いろいろな木が植えられていますが、種類は違っても植えられているのはどれも深く根を張る木ばかりです。根を浅く張る木は、風が吹き付けるとすぐ倒れてしまうからです。私たちが人生の暴風雨に晒される時に、キリストに根を張っているかどうかが問われるのです。(2015年1月4日のメッセージから)
◎すべての状況を通して
少し前の人ですが、スコットランドの牧師が次のような祈りの詩を残しています。彼は好ましい出来事も、好ましくない出来事も、日常のすべての状況が自分を神に近づける材料となることを、キリストにさらに深く根を張るきっかけとなることを知っていたのです。
教えてください。
ああ、神様、今日の私の生活のあらゆる状況を用いてください。
罪の実でなく神聖な実を私の中に結ばせてください。
失望を用いさせてください、忍耐の材料として。
成功を用いさせてください、感謝の材料として。
困難を用いさせてください、粘り強さの材料として。
危険を用いさせてください、勇気の材料として。
叱責を用いさせてください、辛抱強さの材料として。
称賛を用いさせてください、謙遜の材料として。
喜びを用いさせてください、節度の材料として。
痛みを用いさせてください、我慢強さの材料として。
ジョン・ベイリー(スコットランド教会牧師、教授 1886~1960)
Ⅱ.あふれるばかりに感謝しなさい
パウロがこの手紙を獄中で書いたことをもう一度思い起こしましょう。キリストに深く根差していたパウロには感謝することがたくさんあったのです。彼は満ち足りていたのです。明日の命もしれない状況の中で、教会に忠告と励ましの手紙を書き送っていたのです。
1:1 幸いなことよ。悪者のはかりごとに歩まず、罪人の道に立たず、あざける者の座に着かなかった、その人。
1:2 まことに、その人は主のおしえを喜びとし、昼も夜もそのおしえを口ずさむ。
1:3 その人は、水路のそばに植わった木のようだ。時が来ると実がなり、その葉は枯れない。その人は、何をしても栄える。(詩編1:1~3)
私たちは、
イエス・キリストを通して現された
天の父の恵みを知り、その恵みに生き、その恵みを伝えます。
(グレイスハウスのミッションステートメント※価値観や果たすべき使命)